妊活とは?


妊活とは「妊娠活動」の略です。この妊娠活動期間中に妊娠に関する知識を身に着けたり、妊娠に向けて体調管理を心掛けたり、出産を想定した人生設計を考えたりします。

そもそも、妊活という言葉は、不妊治療が進化し高齢出産は増えても、晩婚化や少子化の流れが一向に変わらないことから提案されました。女性は35歳を過ぎると卵子が老化して妊娠しにくくなります。

「意志を持って授かる」という意識がなければ妊娠は難しい現状を教訓として、働きながら妊娠、出産するライフプランを実現するための妊娠活動とされています。

妊娠しやすい食べ物


赤い食材


赤い食材は、血液を増やし血行を促進する働きがあります。古い血液が溜まると、子宮の働きが弱まり婦人科系の疾患を引き起こしやすくなります。

赤い食材は、サバ・カツオなどの赤身の魚・ラム・羊肉・牛肉・トマト・人参・パプリカ・クコの実・なつめです。

特にリコピンを豊富に含むトマトは、男性不妊にも効果があります。それは、精液に含まれる活性酸素が不妊の原因になっているからです。つまりトマトの強力な抗酸化作用で健康な精子を作るのを促進します。

黒い食材


黒い食材はホルモン力を高める働きがあります。黒い食材は、黒米・黒ゴマ・黒豆です。

特に黒ごまがおすすめです。抗酸化作用が強く、アミノ酸を豊富に含んでいて、女性ホルモンをたっぷりと分泌してくれます。

タンパク質


タンパク質は妊娠体質をつくるために欠かせない栄養素です。タンパク質は赤ちゃんとママの体の素となる材料であり、髪の毛や爪、骨、血管などを作る材料となりますので、赤ちゃんはママのお腹の中で細胞が分裂していき3kg程まで成長するわけですから、赤ちゃんにもとても大切な栄養素です。

糖質、脂質とともに三大栄養素の一つであるタンパク質は、妊活中に関係なく健康を維持する意味でも必要な栄養素となります。タンパク質には動物性タンパク質と植物性タンパク質があり、動物性タンパク質は肉や魚、卵などですが、妊活中は動物性タンパク質だけでなく植物性タンパク質もバランスよく摂り入れたいところです。

植物性タンパク質を豊富に含む納豆や豆腐などの大豆製品を食べると良いでしょう。タンパク質を多く摂取することで、子宮内膜を強くすることや体力や筋力の向上に繋がります。

◆タンパク質を含む食材

肉・・・鶏肉、豚肉、牛肉など
魚・・・青魚、白身魚、赤身の魚など
大豆製品・・・納豆、豆腐、大豆水煮など
乳製品・・・チーズ、牛乳、ヨーグルトなど

鉄分豊富な食材


女性は生理による出血で多くの鉄分を失っています。また無理なダイエットやバランスの悪い食事などで鉄分不足になり、不妊に悩みがちです。事実上、不妊治療を受けている約90%の女性が、鉄分不足とされています。

◆鉄分が多く含まれる食材

ヘム鉄 :レバー、牛肉、豚肉、鶏肉、砂肝、かつお、まぐろ、煮干し、さば、いわし
非ヘム鉄:あさり、ほたての貝柱、ほうれん草、小松菜、ひじき、切り干し大根

◆鉄不足は以下の様に不妊の原因となります

●黄体ホルモンの分泌量の低下

鉄には黄体ホルモンの分泌を促す働きがあります。黄体ホルモンは女性ホルモンの一つで、不足すると分泌量が減少して不妊に陥りやすくなります。

●卵細胞が育たなくなる

鉄は卵細胞の成長に必要な栄養素で、不足すると卵細胞が正常に育たなくなります。

●卵子の質が低下する

鉄には抗酸化作用があるので、不足すると卵子にダメージを与える活性酸素を除去できなくなり、卵子の質が低下します。

亜鉛を含む食材


女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンの二種類ですが、これらのホルモン量の均衡がとれていないと身体に少しずつ影響を及ぼしていきます。ホルモンの分泌量は排卵日と深い関係にあり、きちんとバランスが取れていないと排卵日にばらつきが出てしまうため、妊活でも重要です。

亜鉛はホルモンバランスを調整してくれる成分で、妊活にも有効な栄養素となります。

亜鉛はカキ、牛肉、牛・豚・鶏レバー・鮭・アサリ・カマンベールチーズ・パルメザンチーズ・卵黄・アーモンドに多く含まれています。

ビタミンC


妊活は、精子や卵子の質の劣化を防ぎ、子宮内膜の細胞の新陳代謝を上げて着床しやすいベッドを作るために、ビタミンCは欠かせません。亜鉛、鉄分の吸収を促進し、コラーゲンの生成に必要な栄養素です。ストレスによって消費されます。肌を保護するためにも必要です。

また妊娠中のビタミンC不足が胎児の脳に何らかのダメージを及ぼす危険性が高く、記憶を管理する脳の一部(海馬)の発達を妨げてしまいます。出産した後子供にビタミンCを与えても海馬の発達を正常に戻すことができないため、妊娠中にビタミンCを摂取することが重要です。

ビタミンCを多く含む食材は、アセロラ、いちご、柿、レモン、カボス、ピーマン、ブロッコリー、海苔です。

ビタミンD


ビタミンDと妊活に必要な栄養素です。

・卵胞のビタミンDの血中濃度が高いと、体外受精の妊娠率が高くなる。
・ビタミンDの血中濃度が高いほどAMHが高い。
・ビタミンDの血中濃度が高いほど精子の質が高い。

ビタミンDは、卵巣機能の向上、体外受精での着床率、成功率をアップする効果があることが判明しています。妊活に非常に大事な栄養素であることは間違いないので妊活サプリにもビタミンDが配合されているもの多いです。

ビタミンDが豊富な食材は魚です。特にいわしや鮭、さんまなどは豊富に含まれています。

ビタミンE


ビタミンEは、高温期に分泌される黄体ホルモンと関係があります。

黄体ホルモン(プロゲステロン)は、高温期に分泌されるホルモンです。子宮内膜を厚くして着床を促す役割から、妊娠ホルモンと言われています。この黄体ホルモンの原料となるのがビタミンEです。

不妊治療中や流産予防としてビタミンEを処方する病院も多く、子宮内膜はもちろん、妊娠を維持するために必要なビタミンです。

ビタミンEは子宝ビタミンとも言われ、摂取することによって内膜の質が高まり、着床率が高くなります。妊活中の女性には見逃せない栄養素です。

ビタミンEが多く含まれる食材トップ3は、

あんこうの肝
すじこ
キャビア

などが代表的な食材です。3つとも非常に高価で、扱いが難しいものです。また、調理方法や食べられる季節も限られているので手軽に食べることができません。

そのため、「いくら」や焼いた洋食の「あゆ」などが良いでしょう。また、「オイルサーディン」や「たらこ」などが非常に多くのビタミンEを含んでいます。

野菜では、「モロヘイヤ」「大根の葉っぱ」「カボチャ」などがビタミンEを多く含んでいます。

体を温める食材


妊活中は体を温めることが大切です。体を温めるため食材の王道として生姜があります。生姜には冷えをとる効果や殺菌効果、風邪予防の効果、消化機能を高める効果、血行を良くする効果などがあり妊活中におすすめです。

生姜湯にしたり、飲み物や料理に入れたりして摂りましょう。

飲み物で体を温めてくれる飲む物はルイボスティーやゆず茶などです。これらは血流を良くして冷え性を改善する効果のあります。

その他、身体を温める食材は、『赤・黒・オレンジ』系の食材です。

根菜類…ごぼう、にんじん、レンコン、ねぎ、たまねぎ、山芋など
動物食品…赤身の肉、卵、チーズ、魚、魚介類など
色の濃い食品…和菓子、黒砂糖、紅茶、ニラなど
北方産の果物…りんご、さくらんぼ、ぶどう、プルーンなど
塩気のある食べ物…味噌、しょうゆ、明太子、ちりめんじゃこ、漬物、佃煮など

葉酸


葉酸は妊娠を考えている女性に最も欠かせない栄養素です。葉酸をきちんと摂取することで赤ちゃんに神経管閉鎖障害という先天異常が起こるリスクを50%~70%減らすことができます。

葉酸を摂取する時期は妊娠する1ヶ月前からといわれていますが、いつ赤ちゃんを授かっても大丈夫なように、早めに葉酸を摂取しておくことが大事です。

葉酸は野菜や肉類全般に多く含まれます。含有量が非常に高いのはレバー(肝臓)やのりなどの海藻類です。レバーは量も取りやすいのですが、ビタミンAも非常に多いため、取りすぎによりビタミンA過剰症にも注意が必要です。

レバーでも牛レバーなら比較的ビタミンAの含有量が控えめです。海藻は食事としてとれる量は少量ですが、含有量自体が非常に多いのでこちらも葉酸を摂取しやすいです。

◆厚生労働省が発表している1日の葉酸の摂取推奨量は以下の通りです。

・妊娠していない18歳以上の女性 240μg/日
・妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性 240+400μg/日
・妊娠中の女性 240+240μg/日
・授乳中の女性 240+100μg/日


【葉酸を多く含む食品と目安量に含まれる葉酸量】

・枝豆(80g) 141μg(0.14mg)
・ホウレンソウ(2株 60g) 126μg(0.13mg)
・アスパラガス(3本) 114μg(0.11mg)
・ブロッコリー(2房) 105μg(0.1mg)
・サラダ菜(2枚40g)28μg(0.03mg)
・納豆 (中1パック、50g) 60μg(0.06mg)
・甘栗 (大3個)44μg(0.04mg)
・焼き海苔 (1袋5枚入り)38μg(0.04mg)
・きな粉 (大さじ1杯7g)18μg(0.018mg)
・いちご(中5粒)68μg(0.07mg)

脂質


脂質は妊娠する上で重要なホルモンの材料をなります。1日の油脂の使用量は大さじ1.5程度までとし、バターやラードなどの動物性の脂質の摂り過ぎには注意が必要です。脂質を摂るなら菜種油、オリーブオイル、えごま油や魚類の油が良いでしょう。

マーガリン、ショートニングなどに多い「トランス脂肪酸」は菓子パン、揚げ物、スナック菓子など加工食品に含まれており、知らないうちに摂取していることがあるので注意しましょう。

炭水化物


炭水化物はエネルギー源となる食品です。主食はご飯、パン、麺類などを組み合わせて摂りましょう。厚生労働省は良質なタンパク質を含み、脂質が少ない「ご飯」をしっかり摂ることを推奨しています。

カルシウム


妊娠中にカルシウム不足になると、出産後に骨密度が低下したり歯がもろくなったり、胎児の骨や歯まで弱らせてしまいかねません。他には、イライラしやすい、肩こりや腰痛を起こしやすいだけでなく、血液の状態や血行にも影響を起こすことから高血圧になりやすくなります。

特に妊娠中は「妊娠高血圧症」に注意が必要なため、これを予防する意味でもカルシウムの摂取は重要になります。

妊娠前の成人女性に必要なカルシウムは1日に600mgです。妊娠をすると、お腹の中で赤ちゃんに栄養を送らなくてはなりませんので、お母さんのカルシウムもまた赤ちゃんに送られます。

そこで、妊娠中はいつものカルシウム量に+300mgが必要です。ただし、カルシウムの過剰摂取では、体の中に石ができてしまいますので注意しましょう。

カルシウムが含まれる食材は、牛乳、煮干し、干しエビ、ヨーグルト、チーズ、豆腐、ゴマ、モロヘイヤ、小松菜、イワシ、サケ、サバ、シシャモです。