■多嚢胞性卵巣症候群とは?


不妊の原因の1つに「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」というものがあります。

通常、卵細胞は卵胞という袋に包まれていて、卵細胞が成熟していくとともに卵胞も膨れ上がっていき、最終的にはこの卵胞が破裂して排卵が起こります。

しかし多嚢胞性卵巣症候群の場合は、卵胞の表面が固くなってしまっていて卵細胞が成熟していても破裂することができません。何らかの原因で体内が男性ホルモン優位の状態になってしまっていて、排卵の流れを阻害してしまうのです。


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その結果、排卵できなかった卵胞は卵巣の中を漂い、卵巣の壁に引っ付いて分厚くなっていきます。卵胞が破裂しないということは排卵も出来ていませんし、不妊の原因となってしまいます。

また、多嚢胞性卵巣症候群の症状としては、生理不順(月経周期が35日以上であったり、生理が1周期抜けてしまったりなど)、生理が来たとしても経血量が多く生理痛が重たい、ニキビやイボが多い、疲れやすい、体重増加などが主なものです(男性ホルモンが優位になってる状態です)。

多嚢胞性卵巣になるメカニズムはいまだにわかっておらず、注意のしようがないのがつらいところですね。もしこれまで順調だった生理の周期不順が目立ってきたら、多嚢胞性卵巣の可能性を疑って早めに病院を受診するようにしましょう。

多嚢胞性卵巣症候群でも無事に妊娠・出産をした方はたくさんいるので、もし多嚢胞性卵巣症候群になったとしても悲観せずに医師に相談するところから始めましょう。

■多嚢胞性卵巣症候群にクロミッドは効かない?効果は?


多嚢胞性卵巣症候群による不妊の治療として、クロミッドを処方される方は多いです。

クロミッドとは視床下部の脳下垂体に働きかけて卵胞刺激ホルモンや黄体ホルモンを分泌する排卵誘発剤です。排卵障害である多嚢胞性卵巣症候群にはこの排卵誘発剤であるクロミッドはうってつけなのです。


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男性ホルモン優位の状態を、女性ホルモン(クロミッド)で改善しようとする構図です。これまで無排卵またはたまにしか排卵のなかった多嚢胞性卵巣症候群の方がクロミッドを服用することによって、排卵する確率は60%から80%くらいになり、そこから妊娠に至れる可能性は20%ほどになります。

これまでの妊娠の確率から考えると大幅に可能性がはねあがったことになり、妊娠が期待されます。はじめはクロミッドを1日1錠飲むことから始めますが、効き目の様子をみながら最大1日3錠まで増やします。

これを4周期から6周期にかけて服用して、妊娠できるかどうかを様子を見ます。クロミッドは長期的に継続して服用すると、子宮内膜が薄くなってしまうというリスクがあるので注意が必要です。クロミッドの服用は医師が様子をみながら判断するのでそれに従いましょう。

また、6周期に渡りクロミッドを服用しても妊娠に至らない場合はこれ以上効果が期待できないものとして服用を中止して別の治療に移るか、他の薬や注射などを併用することがあります。場合によっては、ゴナドトロピンなどの効力の強いホルモン剤が使われることもあります。人によってクロミッドが合う合わないはあるので、あまり深く悩まず次の治療に移るようにしましょう。

また、クロミッドはあくまで体のホルモン状態を整えて排卵を助けるものなのです。クロミッドを飲んでいるからと安心しきるのではなく、冷えがある方は体を外側からも内側からも温めるるようにしたり、食生活を改善したりして根本的に体調を整えて規則正しい生活を送るとよりクロミッドの効果を実感できるはずです。

自分でできる妊娠力の向上をしつつ、クロミッドの服用で多嚢胞性卵巣症候群でも妊娠できるような体作りを目指しましょう。