■皮様嚢腫の原因は?


皮様嚢腫(成熟嚢胞性奇形腫)とは、卵巣に出来る良性の腫瘍の1つです。卵巣に出来る出来物は、ホルモンや細胞などに由来して出来るものが多いですが、皮様嚢腫はちょっと違います。

通常は、精子と卵子が出会って初めて受精卵となり細胞分裂を始めるのですが、ある時何故か突然卵胞細胞が細胞分裂をし始めます。

しかし、精子と出会って細胞分裂を始めたわけではないので中途半端にしか成長することができず、それが固まりとなって皮様嚢腫となるのです。


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皮様嚢腫を発症する明確な原因は明らかになっていません。一説ではストレスによって交感神経が乱れることが原因だと言われていたり、食生活の乱れが原因だと言われていたりします。

この2つに共通するのが、結果としてホルモンバランスが崩れるということなのです。

詳しい原因がわからない以上、皮様嚢腫にならないように気を付けるには、栄養バランスのとれた食生活や規則正しい生活を送ることによってホルモンバランスが崩れないように気を付けたり、なるべくストレスのたまらない生活を送るように心がけたりすることがいちばんでしょう。

また、それに加えて婦人科検診を定期的にするようにしましょう。基本的には良性の腫瘍である皮様嚢腫ですが、極まれに悪性化することもあります。

悪性の可能性も0ではないということを踏まえて、定期検診は早期発見につながるで必ずやったほうがいいですよ。

ちなみに、子供からお年寄りまでどの年代でも出来る可能性のある皮様嚢腫ですが、特に20代や30代の若い女性によく見られます。


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■皮様嚢腫は自然治癒することはある?


卵巣にできる出来物は、放っておいても自然と消失(治癒)するものがありますが、この皮様嚢腫は自然に消失することはありません。

卵巣にできる他の良性の出来物の内容物は体液や血液であることがほとんどですが、この皮様嚢腫の内容物は表皮や脂肪、筋肉、毛髪などです。まるで人の体の一部みたい…と感じるかもしれませんが、その通りなのです。

場合によってはごくまれに不完全な胎児のような状態のものが出てくることもあるそうです。

また、皮様嚢腫は卵巣にできる他の出来物に比べて「茎捻転」を起こすリスクが高いです。茎捻転とは、卵巣にできた出来物が原因で卵巣を支えるじん帯がねじれてしまうことです。

茎捻転を起こすと嘔吐や高熱、下腹部の激痛に襲われます。その痛さは救急車を呼ぶレベルに達します。最悪の場合、茎捻転を起こしたところから化膿したり壊ししたりしてしまい、結果として卵巣全体が壊しすることも…そうなってしまったら卵巣を摘出することになります。

妊娠を希望している女性の場合は、出来れな摘出は避けたいものですよね。皮様嚢腫は表面が滑りやすいため体内で動き回りやすいので、茎捻転が起こりやすいのです。

茎捻転を起こさないためにも、自然治癒を狙おうとはせずに皮様嚢腫を見つけたら手術で取り除くようにしましょう。

手術は腹腔鏡手術か開腹手術によって行われます。皮様嚢腫が大きくなり過ぎていた場合(10センチ以上のもの)は、一般的に開腹手術によってされることが大きいです。

ちなみに腹腔鏡手術のほうが身体への負担が軽いし術後の回復が早いのです。とはいえ、入院は必要です。腹腔鏡手術の場合は3日から5日ほど、開腹手術の場合は1週間から10日ほどの入院が必要になります。

悪性の心配もなく、皮様嚢腫のサイズが小さい場合は医師の判断で経過観察になることもあります。

ですが、皮様嚢腫を完治させようと思ったら手術がいちばんの手段です。もし手術をするとなったら入院や退院後の安静期間などを視野に入れて予定を組むようにしましょう。