■卵巣嚢胞と卵巣嚢腫の違いは何?


「卵巣嚢胞」と「卵巣嚢腫」、この2つにどんな違いがあるのかということをちゃんと理解している人はそんなに多くはないでしょう。「とにかく卵巣に何かできてるんだよね?」というくらいの認識でしょう。実際に嚢胞だの嚢腫だのと言われても、どう違うんだろうとはあまり考えないですよね。

卵巣嚢胞とは、卵巣に袋状の出来物ができることをいいます。卵巣嚢腫とは、卵巣に出来る腫瘍で良性のものをいいます。

一見、同じようなことを言っているように感じますが、この卵巣嚢胞と卵巣嚢腫の一番の違いは、「出来物の内容物」にあります。卵巣嚢胞の場合は、袋状の出来物の中にはホルモンの関係で分泌された体液などが入っています。


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一方、卵巣嚢腫の場合は、腫瘍細胞の関係で分泌された液体が出来物の中に入っています。同じような漢字でも、出来物の中に含まれている液体は全く別の意味を持つものなのです。

腫瘍細胞と聞くと「よくないものなのかな」「もしかして、ガンのこと…?」と不安に感じてしまうかもしれませんが、卵巣嚢腫は良性なのでそんなに心配はいりません。

そのため、卵巣嚢胞とはあまり差がない感じで捉えられることもあり、卵巣嚢胞を含む卵巣に出来る良性の出来物を総称して「卵巣嚢腫」と呼ぶこともあります。「どっちにしてもガンじゃないならよかった!」と安心しますが、両方ともあまりにもサイズが大きくなると卵巣を支える靭帯が重さで捻れてしまう「茎捻転」を起こしてしまいますので注意しましょう。

茎捻転になるとジッとしていられないほどの激痛、高熱や吐き気などに見舞われます。最悪もケースになると、茎捻転を起こしたところから細胞が破壊してしまい、開腹手術によって卵巣を摘出しないといけなくなります。

こんな事態を避けるためにも、嚢腫のサイズが大きくなってきたら手術で取り除く必要が出てきます。

ちなみに、この2つのほかにも「卵巣腫瘍」という言葉もよく登場して、どれがどういう意味を持っているのか混乱することってありますよね。卵巣腫瘍とは、卵巣嚢腫全般の総称で、新生物や病原体などによって出来る腫瘍の事も含んでおり、悪性の腫瘍を含んでいます。

単純に医者から「卵巣嚢腫ですね」と言われると、悪性なの?良性なの?と一瞬不安になってしまいますよね。どれもなんだか言葉やニュアンスが似ているので、うっかり早とちりしないようにしっかりと医者の話を聞きましょう。


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■卵巣嚢胞や卵巣嚢腫、どちらも早期発見が大事


卵巣嚢胞や卵巣嚢腫は良性であるため、安心してついつい軽視してしまうこともあります。ですが、時の経過でサイズが大きくなることもあるので注意が必要です。

もし、早期の小さいうちに発見することが出来ていれば、そこからこまめに経過を観察して茎捻転などの苦しい状況になる前に手術なりして処置をすることができます。卵巣嚢胞や卵巣嚢腫は手術以外は基本的に治療はなく経過観察になりますが、手術が必要なタイミングが早くわかるというのは安心ですよね。

また、閉経している女性は閉経前の女性よりも卵巣嚢胞や卵巣嚢腫の早期発見は大事になります。何故かというと、閉経後の卵巣嚢腫などは悪性のものになりやすいのです。閉経前の女性と比較すると、その悪性の可能性は3倍から4倍ほどになるのです。

卵巣嚢胞や卵巣嚢腫ができやすい人や、今も嚢腫などがあるという人は、閉経後には更なる注意をするようにしましょう。

もちろん、良性の可能性も十分あるので常に不安を感じておびえながら過ごす必要なんてありません。閉経後を心穏やかに過ごすためにも、必ず定期検診を受けて予防や早期発見ができるように、しっかりと危機管理をしておきましょう。