■アンタゴニスト法とは


アンタゴニスト法とは、不妊治療でおこなわれる治療の一つで、「Gn-RHアンタゴニスト」という注射を数日に渡り連続して射つ治療法です。

この注射を射つことによって、卵胞が成熟しきる前に排卵することを防ぐことができます。採卵するタイミングを調整できるので、成熟した状態のいい卵子の採卵をすることができます。


スポンサードリンク


そのため、採卵できる卵子の数も増えるため、妊娠の確率が上がるので不妊治療に頭を悩ます女性たちにとってはとても心強い治療法なのです。

また、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は、HCG注射などの排卵誘発剤によって卵巣過剰刺激症候群になるリスクが高いのですが、アンタゴニスト法だと、卵巣過剰刺激症候群の原因となるHCG注射をアゴニストという点鼻薬に代用することができるので、そのリスクが軽減されます。

このように、未成熟なまま排卵が早く起きてしまう方だけでなく、多嚢胞性卵巣症候群の方にもとっても適している治療なのです。また、アンタゴニスト法は他の不妊治療と比べてまだ歴史の浅い治療法で、これからの普及が期待されます。

■アンタゴニスト法の採卵数の平均


アンタゴニスト法では、月経周期の3日目から排卵を促す注射を開始します。月経から1週間経ったくらいから、経膣エコーで卵胞の大きさなど状態をしっかりとチェックして、タイミングをみて排卵を促す注射と平行して、アンタゴニスト注射を射ちはじめます。そして卵胞が充分に育ったら、排卵を誘発するHCG注射を射ち、採卵を行います。

このように、慎重に卵胞を育てて様子を見ながら採卵をするので、採卵できる卵子の数にも大変期待ができます。

自然周期法の場合は、平均して1個から2個、クロミフェン法(クロミッドなど)の場合は、5個前後を採卵することができますが、アンタゴニスト法の場合は、平均しておよそ10個ほど採卵することができます。10個はとても多い数字で、人によっては20個から40個の採卵に成功することもあるようです。たくさんの卵子が採卵できるのはアンタゴニスト法を採用する最大のメリットといえるでしょう。


スポンサードリンク


しかし、たくさん採卵出来たということは、そのぶん卵巣が刺激されて頑張った証なので、場合によっては卵巣が腫れてしまうこともあります。そんな時は、注射などで腫れるのを抑えたりします。

■アンタゴニスト法のデメリット


アンタゴニスト法は、排卵を調整して卵胞をしっかりと成熟させるというメリットがありますが、当然デメリットもあります。

まず挙げられるのが、通院の手間と費用面です。月経周期1週間目以降から、卵胞の状態を慎重に確認して排卵させるタイミングを見極めるために、必然的に通院回数が多くなります。人によっては採卵まで毎日通院することがあります。卵胞の育ちが遅いと、更に通院回数は増えることでしょう。

そしてアンタゴニスト法で採卵に至るまでの費用はおよそ10万円に迫る病院がとても多いです。卵子の発育が遅い場合は、更に追加して治療をおこなうのでもっと費用がかかることがあります。人によってはおよそ30万円かかったという方もいます。

そしてここまでは採卵する費用や、体外受精をして体内に戻す費用も追加されるので、更なる出費が安易に想像できます。妊娠に至るまでの経過は個人差がありますが、アンタゴニスト法で採卵をして体外受精して妊娠にいたるまで30万円かかったという人もいれば、50万円を越えたという人もたくさんいます。

このように、費用もたくさんかかるし、通院回数も多いので、よく家族と話し合って理解を得た上で、アンタゴニスト法選択することをおすすめします。